小学校5年生の頃からの夢を叶え、難関の教員採用試験に合格し、初任者として、学校に赴任した5月頃のことです。

 初任者の私にとって、唯一、ほっとできる時間は、お手洗いの時間でした。
 慌ただしく毎日が進んでいく中で、自分を見失わないことに必死でした。

 そして、いつもトイレの中で祈っていました。
「どうか、大切なことを見失うことがありませんように・・・。」

 初任者研修にいくと、教育長の講話があり、その中で、
「初任者の時代は大変だと思いますが、教育界の流れに乗っていれば大丈夫です。」
 とおっしゃいました。

 その時、私は気がつきました。
 私は教育界の流れに乗っているのではなく、溺れているのだと。
 だから、こんなに息苦しくて、教育にとって何が大切か分からず、もがいて、もがいている自分があるのだと思いました。

 教育にとって、何が大切なのだろうか・・・・。といつも疑問を抱いていました。

 そして、私自身、周りに流されず、自分らしい学級とは何かを求め、必死に日々を送っていたため、先生達とあまり馴染むことができず、常に孤独でした。

 教育現場で何が正しくて、何が間違っているのか分からず、いつも混乱しながら生きていました。だからこそ、必死に、自分が正しいと思ったものを信じて実践していくしかなったのです。自分の信じる道を突き進むことは、同僚や管理職の顔色を伺いながらはできません。未熟な私は何度も孤独に涙することばかりでした。

何度 魂を奮い立たし
教壇に立ち続けてきたことか

何度 孤独に涙し
教壇に立ち続けてきたことか

友達をつくるために
学校に来ているのではない

いのちの根を育てるために
命をかけて立ち続けている

 これは、私が私を鼓舞するために書いた詩です。
 こんな気持ちで、私の全人生をかけて教壇にたっていました。

 私は、教育現場で、道に迷い、孤独に涙して、教師としてどう生きるかを求め続けてきました。だからこそ、今、教育現場で、必死に頑張っている先生方の少しでもお役に立つ言葉を送りたいと思いました。

 先生方の心に、光る言葉を伝えたい。
 さくら師範学校では、そんな思いで、真心を込めて、一つずつ丁寧に教育への思いを紡いでいます。

プロフィール

代表:鬼塚よう子

  • 私にとって大事なこと

『夢』の花を咲かせること。

  • 小5『夢』

小学校の先生になりたいという夢を持つ。

  • 10代『努力』

夢に向かって努力する。

  • 20代『挑戦』

教員採用試験に合格。教師になる。
夢を叶えた後、心にぽっかり穴が開く。
夢は何かになるのではなく、なった後、何をしたいかが大事だと気づく。そこから、また、新たな夢をもつ。
教師としてどう生きるのか?本物の教育とは何か?を求めて、全国を飛び回る。
自分の信じた教育実践に挑戦する。

  • 30代『魂を磨く』

結婚と同時に教師を辞める。
虐待現場に飛び込み、家庭という立場から教育を見る。視点を変え視野を広げる。
福祉や臨床の現場を経験後、教師に復帰する。
虐待現場での経験を生かした教師として子ども達と関わる。
さくら師範学校スタート。

  • 40代『光る』

今までの経験を生かして、日本の教育のお役に立つ(決意)。
さくら師範学校を積み重ねていく。